【安田記念】“未冠”の大器フィエロ 圭太「きっちりと決めたい」

6月7日(日)に行われる安田記念(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。マイラーズC3着から悲願のG1タイトルを狙うフィエロ(牡6、栗東・藤原英厩舎)は栗東に駆け付けた戸崎圭太騎手が騎乗して坂路へ。先週CWコースで一杯に追われていることもあり、今週は終い重点の調整に終始したが、機敏なフットワークで4F51.4-37.3-24.7-12.6秒をマーク。デキは最高潮に達している印象だ。

管理する藤原英昭調教師からも「完成の域に達した」というコメントが出たが、その言葉を裏付ける逞しい馬体とフットワーク。騎乗した戸崎騎手も「すごく良い動きでした」と目を輝かせる。

初騎乗となった前走は行きたがるのをなだめながら中団のインを追走。満を持して直線を迎えたが、ラチ沿いでスペースが狭くなって追い出しを待たされる不利。スムーズに捌いていれば差し切っていた脚色で、その悔しさを晴らす意味でも、ここに懸ける意気込みは相当なものがある。

デビューから14戦して3着を外したのがわずか3回。重賞でも再三好走しているが、まだG1タイトルどころか、重賞のタイトルすら手にしていない。未完の大器返上へ、そして前走の汚名返上へ……。同じ厩舎のストレイトガールにG1タイトルをもたらした鞍上がどういった手綱捌きを見せるか注目となる。



6月7日(日)に行われる安田記念(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
フィエロに騎乗する戸崎圭太騎手の一問一答は以下の通り。

●あらゆる面で前走以上

-:安田記念に向けて最終追い切りが終わりました。跨った印象、調教のジャッジを聞かせてください。

戸崎圭太騎手:少し併せ馬での時計が速くなったほど手応えがよくて、すごく良い動きでした。

-:時計的にも、この雨の中ですごく良い時計が出てますね。

圭太:跨った時は「多少重いかな」と思ったのですが、前走時に追い切りに乗せて頂いた時と比べて気合いも乗っていましたし、良い動きでした。

-:終いはどのような感じでしたか?

圭太:こちらが仕掛ける前から手応えも良くて、そのまま最後まで良い走りでしたね。

-:G1を迎える最終追い切りとして、戸崎さんが満足いくものになりましたか?

圭太:そうですね。はい。

フィエロ

▲大一番での末脚爆発に期待を寄せる戸崎圭太騎手


-:前走での追い切りの話もありました。当時からの上積みはいかがですか?

圭太:手応えの違いを感じたので、ずいぶん良くなっているなという印象はありました。

-:その前走で戸崎さんは初めて騎乗されました。レースでも最後は素晴らしい脚を使っていました。前走の感想としてはいかがでしたか?

圭太:前走はこの馬の能力を出しきれずに、不完全燃焼に終わった悔いが残るレースでしたね。

-:改めて、最後の脚の素晴らしさは身を持って感じられたのではないでしょうか。今回は東京に舞台が変わります。その辺りは大いに楽しみが広がると思われますが、いかがですか?

圭太:前走の悔いもありますし、馬の調子も良いと感じられたので、この馬の末脚を思う存分発揮できたらと思っています。

●他馬にも騎乗経験「僕にとって有利」

-:戸崎さんが考える、東京芝1600mのポイントはどのようなところにありますか?

圭太:どうでしょう。僕にとっては乗りやすいコースですし、フィエロには合っている条件だと思いますね。

-:すでに作戦は頭の中に浮かんでいらっしゃるのでしょうか?

圭太:まだ、特には何も考えていませんが、リズム良く走らせたいなと思っています。

-:そうなると、最後の末脚に懸ける乗り方ということですか?

圭太:そうですね、終いが爆発してくれるのではないかと思います。

-:戸崎さんはライバルになる馬たちにも騎乗されて、強さを十分感じていらっしゃると思います。その相手と比較して、フィエロの印象はいかがですか?

圭太:たくさんの馬に乗せて頂いているので、他の馬たち脚の使いどころなど、なんとなく感じることができますからね。その点は僕にとって有利かなと思っています。

-:改めてまして、安田記念優勝に向けたポイントを語ってください。

圭太:馬も調子は良いですし、前回の結果を踏まえてしっかりと騎乗して、良い結果を出したいと思います。

-:それでは、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

圭太:馬の調子も良いし、条件も合うところと思っていますので、きっちりと勝利を決めたいと思います。応援よろしくお願いします。