【3回阪神】ポルトフォイユ…小平奈由木の注目新馬レポート

ポルトフォイユ
(牡2、栗東・高野厩舎)
父:ディープインパクト
母:ポルトフィーノ
母父:クロフネ

稀代のスーパーホースであり、スタリオン入りしてからも日本競馬を牽引するディープインパクトの産駒。史上最速のスピードで勝ち鞍を量産している。昨年は自己最高となる232勝をマークし、3年連続のリーディングサイアーに輝いた。現3歳もショウナンアデラ(阪神JF)、ダノンプラチナ(朝日杯FS)、ミッキークイーン(オークス)が、早くもG1のタイトルを奪取している。来春のクラシックへも大挙して臨むこととなろう。

母ポルトフィーノ(その父クロフネ)は3勝をマークした。同馬のひとつ上の全兄にポルトドートウィユ(きさらぎ賞2着、京都新聞杯2着)。今春のクラシック2冠を制したドゥラメンテとはいとこ同士の関係にある。祖母エアグルーヴ(オークス、天皇賞・秋)に連なる豪華な一族であり、同馬の叔父母にはアドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯2回)、フォゲッタブル(重賞を2勝)、ルーラーシップ(クイーンエリザベスC)ら。サンデーサラブレッドクラブの募集総額は1億2000万円に設定された。
ノーザンファーム早来で丹念にブラッシュアップされたうえ、5月14日、栗東に入厩。22日にはゲート試験を1回でパスした。坂路でコンスタントに追い切りを消化してきたが、無理なく好タイムをマーク。性能の高さは疑いようがない。

いよいよ6月28日(日)、阪神の芝1800mでベールを脱ぐ。武豊騎手に依頼している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。