【5回京都】クラシカルチュチュ…小平奈由木の注目新馬レポート

クラシカルチュチュ
(牝2、栗東・佐々木厩舎)
父:ゼンノロブロイ
母:ダンスザクラシックス
母父:Sadler’s Wells

父はゼンノロブロイ。初年度からサンテミリオン(オークス)、マグニフィカ(ジャパンダートダービー)などを輩出し、右肩上がりに勝ち鞍を伸ばしている。サンデーサイレンスの後継ながら、パワーやスタミナに優れた産駒が多く、大レース向きの底力にも富む。この世代も豪華な繁殖を集めているだけに、新たなスターが誕生しそうな予感がする。

母はアイルランド生まれのダンスザクラシックス(その父サドラーズウェルズ、愛1勝)。その全妹がG1・愛オークス2着のロージズフォーザレイディという魅力の血脈であり、同馬の半兄にG3・バリサックスSを2着したコールトゥバトルがいる。祖母ヘッドインザクラウズ(G3・プリンセスロイヤルS)に連なるファミリーだ。キャロットクラブにて総額2400万円で募集された。

ノーザンファーム空港での基礎固めを経て、7月18日にはNFしがらきへ。8月7日、栗東に入厩した。27日のゲート試験をクリアしたが、両前に見られた骨瘤に配慮し、いったん放牧を挟んだ。9月29日に帰厩すると、順調にペースアップ。全身を伸びやかに使え、軽い芝での決め手比べにも対応できそうなイメージを受ける。上腕部に軽い外傷を追い、少し出走予定が延びたものの、乗り込み量は十分。いきなり動ける態勢が整っている。

11月14日(土)、京都の芝1600mにスタンバイ。アンドレアシュ・シュタルケ騎手に依頼している。



小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。