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キタサンブラックは種牡馬として成功する!? 社台SSスタッフが描く"父親像"
2018/1/13(土)
昨年12月24日の有馬記念を制するなどG1・7勝を挙げて2年連続年度代表馬に輝いたキタサンブラックが12日、この春から種牡馬生活を送る北海道勇払郡安平町の社台スタリオンステーションに到着した。
7日に京都競馬場で引退式を行い、翌8日に栗東トレセンを出発。当初は10日に到着の予定だったが、悪天候のため経由地の福島県・ノーザンファーム天栄で足止めされていた。初年度の種付け料は500万円。これはオルフェーヴルの初年度の同額という高評価で、社台SSの三輪圭祐氏は「日本の芝の競馬は世界的にも注目されていますし、日本の特に芝のG1を勝つということは世界でトップレベルという評価を国際的にも受けるほどに発展しています。レベルが高くなるということは接戦が続くわけで、連戦連勝というのは難しいことなのに、こういう時代に2000mから3200mまでのG1を7つ勝てたというのは凄いレベルの話です。そういう能力を上手く受け継いで、キタサンブラックの成績通りの産駒が出ればいいなと思います」と期待を寄せる。
具体的な公開見学のプランは発表されていないが、三輪氏は「ファンに凄い愛された馬ですし、可能な限りそういう機会を設けたい。例えば放牧地にいる状態を見学所で見てもらうことになるかもしれないですし、馬産地を回るツアーもあったりするので、健康な状態であれば名前を入れたいと思います。ディープインパクトやオルフェーヴルと同じように人気もありますから、そういう機会に見てもらえたら」と話す。
順調であれば、来春にキタサンブラック2世が誕生。2021年に産駒がデビューする。
「時間は短いですけど試験交配して、種馬としていいスタートを切れるようにしたいですね。もう予約もバンバン来ていて、展示会までに満口になってしまうかもしれません。スタミナ、スピード、馬格、血統と申し分ない年度代表馬ということで、できることは万全を期して全てやっていきたいと思います。種付け料は500万円です。
(一番印象に残っているレースは)泥々の天皇賞・秋(2017年)です。出遅れたのに、あれはびっくりしましたね。あと天皇賞・春(2017年)のラップは他の馬は二度と踏めないんじゃないですか。あれは異次元だったので、この馬の身体能力の証明だと思いますね。生産のヤナガワ牧場さんも長くうちの種馬を付けていただいて、いい馬に出会えてまた扱えるということを嬉しく思います。
(ベストディスタンスは)基本的には2000mで一番強い馬なんだと思っています。その余力で3200mまでスタミナがあったというだけで、本当はマイルから2000mくらいで一番能力を出せたんじゃないですかね。武ジョッキーも『マイルを使ってもビュッと行けちゃうんじゃないか』と言っていましたし、そういうイメージを持っています。だから、配合によっては自身より短い距離適性の馬が出てくるソースを持っているので、配合次第でいろいろなカテゴリーで走る馬が出ると思います。なんとか事故なく、元気に、チャンピオンサイアー目指して大成功したいですね」
「輸送の予定が何日かズレたので、馬に負担になってなければいいなと思いましたが、降りた感じは凄く落ち着いていました。やっぱりあれだけ様々な競馬場で勝っていますから。安心しましたね。降りる時にちょっと雪にビックリして躊躇しましたけど、歩きだしてからは気にする素振りもなかったので、無事に着いてよかったなという感じです。
去年は春から冬までG1のトップレベルのレースを戦って、ちょっとガクッときてもおかしくないようなタフな一年だったと思いますが、全くそういう雰囲気もなく、いい状態だなと思います。あまりガクッときているとリカバリーする必要がありますが、スムーズに問題なく入っていけそうな状態です。大体、2月半ばくらいから徐々に交配の予約が入って、例年ですと3月、4月から繁殖シーズンのピークを迎えるので、それに沿ってちょっとずつ頭数をこなしながらというところですね。最初から忙しくなるかどうかはやってみないと分かりませんが、お陰様で人気種牡馬にしてもらえそうな申し込みは来ていて、忙しく過ごす予定になると思います。
2000mという世界的にも根幹となる距離で活躍できる馬を中心に、長い距離も保ったり、配合によっては短い距離を走る馬も出てきて欲しいですし、どんなタイプでもいいですからたくさんの競走馬を産んで欲しいですね」
新天地に降り立つキタサンブラック
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