【天皇賞(春)】長距離重賞4勝アルバートは有馬パスでココ照準「今回の方が現状では良い」

アルバート

天皇賞(春)に向けて追い切りを行うアルバート

25日、天皇賞(春)(G1)の追い切りが美浦トレセンで行われた。

●前走、阪神大賞典で4着だったアルバート(牡7、美浦・堀厩舎)は、助手を背に南ウッドチップコースで追われ、5F68.0-52.4-38.1-12.4秒をマークした。

【堀宣行調教師のコメント】
「前走後は在厩調整で進めてきました。7、8分くらいだった状態を叩いて気配は上向いています。ただ年を取っている馬ですし、長い距離をずっと使ってきているので歩様などで硬いところは出てきています。その辺りをしっかりケアしながら、中間も順調にきています。

1週前に強い追い切りをしていますしその疲れが取れるのを待ったので、先週末はあまり速い時計は出していません。今週からゴールデンウィークのため金曜日の輸送を予定しているので、日曜日が競馬ですけど水曜日に当該週追い切りをしました。馬場が悪かったですけど、しっかりフルスピードに入りました。1ハロン標識辺りでフワッとするところがありましたけど、最小限度の扶助でまたハミを取って最後まで走り切っています。上がりの息も良かったですし、予定通りの調教ができて仕上がりは良いと思います。

一昨年と去年は有馬記念に使いましたが、今年は使っていません。毎年春の目標は天皇賞になりますが、有馬記念を使ったあとのダメージ具合などが毎年違いますし、天皇賞でしっかり良い状態に持っていけるように配慮してローテーションを組み立ててきました。今年はあえて有馬記念を使わず、ここに照準を合わせてほしいというオーナーからの要望もあったので、こういうローテーションになりました。前走後のダメージが心配していたよりは無かったので、順調に態勢をを整えてこられたなと思います。

天皇賞は3回目の出走となりますが、毎年期待していますし、そのなかで経験を積みながらこの馬自体が徐々に良くなっています。競馬に向けてのメンタルも良くなっていますし、そういった意味で今年も期待したいと思っています。一昨年、昨年より上の着順を狙えるのではないかと思っています。

火曜の夕方で486キロ、輸送もありますし、前走よりもう少し絞れた状態で出走できると思います。歩様などに硬さが出てきてはいますが、その辺りを差し引いても去年より一昨年の方が良かったかなと思いますし、その一昨年よりも今回の方が現状では良いのかなと思います。なるべく良い状態で使えるように調整していきたいと思っています」

●前走、日経賞で7着だったソールインパクト(牡6、美浦・戸田厩舎)は、助手を背に南ウッドチップコースで追われ、5F69.1-54.6-40.3-13.1秒をマークした。

【戸田博文調教師のコメント】
「前走の内容は悪くなかったですけど、大外枠でだいぶ外々を回されるロスがあった分苦しかったかと思います。天皇賞へ向けて中4週というちょうど良いローテーションですし、それを見越して日経賞を使いました。日経新春杯の頃は少し太めでしたが、競馬を使いながら良くなってくるタイプの馬ですしここを目標に順調に調整できています。

先週長めからしっかり負荷をかけられましたし、今週は輸送があって馬場も悪かったのでそれほど速い時計は出しませんでした。最後の息遣いと反応を確かめる内容の追い切りでしたが、稽古駆けする馬相手に良い手応えで走れていました。

距離3000前後でこの馬の良さが出てきますし、ダイヤモンドステークスではそういう面が生きました。3000越えは魅力の条件ですし、何とか頑張ってもらいたいと思いながらスタッフ一同仕事をしてきました。胸を張って本番に向かえる状態です。

厩舎のスタイルが長めでジックリやっていく調整方針なので、フェノーメノで春の天皇賞を勝てたときは本当に嬉しかったです。フェノーメノは特別な馬だったので同じようには言えませんが、あのときの経験を生かして上手く段取りはできたかと思っています。みんなをアッと言わせるような競馬ができれば、と思います」

●前走、阪神大賞典で10着だったトミケンスラーヴァ(牡8、美浦・竹内厩舎)は、竹内正洋調教師を背に南ウッドチップコースで追われ、5F69.3-54.4-40.2-13.0秒をマークした。

【竹内正洋調教師のコメント】
「前走は前の馬には厳しいペースになりましたし、10着という結果も仕方なかったかと思います。レース後は在厩調整で進めて、前走の疲れを取ってから乗り出しました。今週の追い切りはやり過ぎないように気を付けて、その通りの内容でやれました。前走と同じような状態できています。今回も相手は強いですが、前半に少しでも楽なペースで運べればと思います」

ソールインパクト

天皇賞(春)に向けて追い切りを行うソールインパクト

トミケンスラーヴァ

天皇賞(春)に向けて追い切りを行う