【宝塚記念】「出走頭数」で激走馬の傾向が変わる!? フルゲート18頭立てで浮上する穴馬

前走大阪杯3着アリーヴォ

前走大阪杯3着アリーヴォ


宝塚記念(G1、阪神芝2200m)は『出走頭数』によって、好走馬の傾向がガラッと変わるレースなのをご存知ですか?

具体的には11~15頭時は「逃げ・先行」有利の前残り。一転して16頭を超える多頭数時は「差し・追い込み」が台頭します。

過去10年のうち16~18頭立てで行われたのは2012・15・16・18・20年の5回で、驚くべきことに馬券対象馬15頭のうち13頭が「中団~後方」に位置していた末脚タイプの馬でした。

▼16~18頭立て時の上位馬(過去10年)
●20年 18頭立て
1着 クロノジェネシス 8番手
2着 キセキ 13番手
3着 モズベッロ 11番手

●18年 16頭立て
1着 ミッキーロケット 5番手
2着 ワーザー 14番手
3着 ノーブルマーズ 9番手

●16年 17頭立て
1着 マリアライト 8番手
2着 ドゥラメンテ 13番手

●15年 16頭立て
2着 デニムアンドルビー 15番手
3着 ショウナンパンドラ 6番手

●12年 16頭立て
1着 オルフェーヴル 12番手
2着 ルーラーシップ 6番手
3着 ショウナンマイティ 15番手
※馬名横の数字は2コーナーの位置取り

宝塚記念の舞台となる阪神芝2200mは、直線が外回りコースと比べて約100m短い内回りコースを使用します。そのため基本的に道中のペースが速くならなければ、前に行った馬が有利です。

しかし、出走頭数が揃うと話は別。1コーナーまでの距離が525mと長く、さらにスタートが下り坂ということで前半は速いラップになりやすく、どうしても隊列が縦長になります。

その結果、道中のポジション争いで消耗した逃げ・先行馬は、直線で待ち受ける急坂で更にスタミナを削がれて失速。持久力に優れた差し・追い込みタイプの馬がゴール前で強襲……という場面が繰り返されているのです。

特に今年の宝塚記念はタイトルホルダー、パンサラッサを始め、例年にも増して逃げ・先行馬がズラリ。しかもフルゲート18頭立てということもあり、直線勝負に賭けるアリーヴォキングオブコージマイネルファンロンなどの人気薄が漁夫の利を得る可能性大!

差し・追い込みタイプでも特に注目したいのがアリーヴォ。前走の大阪杯では道中12番手から、勝負所でポジションを押し上げ3着に好走。宝塚記念と同舞台の阪神内回りコースで長く脚を使っており、展開がバッチリ向きそうな今年は有力な穴候補となります。