【中京記念】2週連続Vへ!田中博康厩舎が送りだす巨漢ベジャールの調教の狙いは…

4度目の重賞挑戦となるベジャール

4度目の重賞挑戦となるベジャール


■中京記念
ベジャール
田中博康調教師

——前走の薫風ステークスは初ダート挑戦で1着でした。レースを振り返っていただけますか。

田中博調教師(以下、田):ダート適性はあると思っていましたが、それまでの数戦で出負けが続いていましたし初ダートで後方でモマれる形になると厳しいかと思っていました。

実際に前走も出負けしましたが、川田騎手が非常に上手く誘導してくれたので、馬にとってストレスの少ないレースが出来たと思います。元々抜け出すと遊ぶところがありますし最後はシブくなりましたが、ジョッキーがよくもたせてくれました。

——中間の過ごし方を教えてください。

田:レース後は一旦放牧に出しました。仕上げに時間のかかるタイプなので、余裕を持ったスケジュールで厩舎に戻してもらいました。この馬にはあまり追い切りでジョッキーを乗せませんが今回は帰厩後の良化がスローなので、良い刺激になればと2週前にも戸崎騎手に乗ってもらっています。

——7/13(木)に行われた1週前追い切りの狙いと動きの評価をお願いします。

田:乗り難しさのある馬なので、全くのテン乗りになるより調教で感触を掴んでもらおうと菅原騎手に乗ってもらいました。馬の調子は今週から上がってきている感じはあります。

——この馬のストロングポイント、現状での課題などもありましたら教えてください。

田:今でもまだ完成途上の段階ですが、今よりもっと体のバランスが良くなかった3歳時に馬場が悪かったとはいえ毎日杯で2着に来るなど、こちらが思っている以上のパフォーマンスを見せてくれる馬です。

体のバランスの左右差があって現状では右回りで上手くコーナリングが出来ませんが、その辺りも徐々に改善してきていますし、今後も更に良いパフォーマンスが出来る余地があると思います。

——今回は再び芝のレースに戻ります。

田:今年使った左回りの芝マイルに限れば7着、3着だったとはいえ、若干スムーズに捌けなかった部分も影響したかと思います。それがなければもう少しやれていた可能性もあったのではというところなどを考慮して、ダート勝ちの後ですが中京記念に挑戦することにしました。

——セントライト記念以来の重賞挑戦です。意気込みをお願いします。

田:チャレンジャーの立場でどれだけやれるか楽しみにしています。毎日杯の頃から言われていましたが、ヒシアケボノなどが出走していた1200を除いて芝重賞での巨漢馬の出走ケースは少ないそうです。この子は普段580キロくらいあるすごい巨漢馬ですし、競馬場でこの大きな体を見てもらいたいですね。