【ダービー卿CT】立て直したインダストリア、指揮官が語る仕上がり具合

昨年のダービー卿CTを勝っているインダストリア

昨年のダービー卿CTを勝っているインダストリア


ダービー卿CT
インダストリア
宮田敬介調教師

——前走のスワンステークスは8着でした。レース内容を振り返ってください。

宮田調教師(以下、宮):夏バテの影響があった京成杯オータムハンデのときと比べれば体調は回復していましたが、本当に良い頃と比べると迫力がまだ物足りない感じでした。レースでも頑張って伸びてはいましたが、最後に伸び切れなかったのはその辺りの影響もあったかと思います。

——この中間の過ごし方を教えてください。

宮:前走後は放牧に出して金杯を視野に入れて年末に帰厩しましたが、夏バテの影響が尾を引いたのか背肉もなかなか戻りませんでしたし、動きの硬さもいつものこの馬の硬さと違ってスムーズに動けている感じではなかったので、無理せず再度ノーザンファーム天栄へ放牧に出して立て直しました。そのような過程のなかで状態を見ながらダービー卿へ向かえそうだということで、レースの約1ヶ月前に帰厩して調整を進めています。

——3/20(水)に行われた1週前追い切りの狙いと動きの評価をお願いします。

宮:元々馬っ気が強くて耳を絞ったり気難しさのあるタイプで、単走でやった2週前追い切りでも馬が「自分から走ろう」という感じが見えなかったので、1週前追い切りは野中騎手に手伝ってもらって終いフルスピードで走らせるくらいしっかりやろうと思っていました。

動きとしては誘導馬にオイデオイデをされるくらいでもう一段階上がってきてほしいところですが、追い切り後の息遣いを見てもしっかりした負荷はかけられたので、このひと追いで上向いてきてくれると思います。

——昨年のこのレースは、東京新聞杯7着からの臨戦過程で優勝しました。改めてレースを振り返っていただけますか。

宮:中山マイルでは好成績を残していましたし、カウントダウンステークスの勝ち方も強かったので期待して送り出しました。ツメの状態が安定しなかったり調整に難しさがある馬ですが、あのときは上手く調整出来て返し馬もスムーズでした。

戸崎騎手も「馬がリラックスしていた分、しっかりポジションを取れました」と話してくれましたし、リズム良く運べればあれだけの脚を使えるんだと、この馬の能力を再認識しました。

——レースに向けて意気込みをお願いします。

宮:昨年より斤量を背負うことになりますし簡単ではありませんが、ディフェンディングチャンピオンとして得意の舞台で力を発揮出来るように、しっかり準備してあげたいです。