【中京記念】22年は1~3着独占!夏の小倉でだけ発生する「特殊傾向」が導く本命候補

海外遠征前最後の重賞制覇に挑む田口貫太騎手

海外遠征前最後の重賞制覇に挑む田口貫太騎手


7月21日(日)に行われる中京記念(G3、小倉芝1800m)は、中京とは言いつつも小倉での開催。そして実はこのレース、今年のような条件下でのみ発生する特殊傾向が存在します。

単刀直入に申し上げましょう。小倉の中京記念は「マイラー」に注目してください!

▼小倉芝1800m「前走距離」別傾向
1600m[4-2-3-20]
勝率13.8% 複勝率31.0%

1800m[4-3-4-32]
勝率 9.3% 複勝率25.6%

2000m[1-4-1-25]
勝率 3.2% 複勝率19.4%

(※24年6月29日~7月14日)

今夏の小倉で行われた芝1800mレースだけを見ても、結果は一目瞭然。マイルから参戦してきた馬が勝率、複勝率ともに最も高く、前走距離が延びるほど成績は下降しています。

また、同じく小倉で開催された21、22年の中京記念にも同様の傾向は現れています。


●22年
1着 ベレヌス(6人気)
→前走谷川岳S(芝1600m)2着

2着 カテドラル(10人気)
→前走安田記念18着

3着 ファルコニア(1人気)
→前走マイラーズC3着

●21年
2着 カテドラル(6人気)
→前走安田記念12着

なんと6頭中4頭が前走マイルからの参戦であり、22年は1~3着を独占。また21年の優勝馬アンドラステも過程こそマーメイドステークス(芝2000m)4着を経ての出走でしたが、最終的な芝1600mの生涯戦績は[3-2-2-2]複勝率77.8%とマイルを最も得意距離としていた1頭でした。

これらは夏の小倉芝1800mでのみ発生し、冬の開催では見られない傾向です。と言うのも、夏の小倉は芝の生育状況がよく、非常にスピードの出やすい馬場状態であるため。ゆえに、比較的緩やかな流れを経験してきた中距離タイプの馬たちよりも、淀みない流れの中で戦ってきたマイラータイプの馬が活躍しやすいのでしょう。

さて今年のメンバーでマイルでの活躍経験がある馬と言えば、まずは芝1600m[2-1-1-1]と安定感のあるセオ。それから同じくマイルで2勝し、馬券外に敗れた3回はすべてG1という過酷な経験を持つエルトンバローズあたりが挙がるでしょう。

しかし、上記の2頭を差し置いて、筆者のイチオシはニホンピロキーフです。マイルでは[1-1-1-0]複勝率100%と大崩れがないうえ、今春のマイラーズCでもソウルラッシュ、セリフォスといったトップマイラー相手に僅差3着。

極めつけに昨年には同じく夏の小倉芝1800m(1勝クラス)で快勝した経験もあり、すでに適性は証明済み。鞍上の田口貫太騎手ともども、JRA重賞初制覇に期待です!