【天皇賞・秋】パンサラッサに匹敵!ファンのイメージと真逆の傾向から浮上した逆転候補

22年天皇賞・秋で大逃げし2着だったパンサラッサ

22年天皇賞・秋で大逃げし2着だったパンサラッサ


10月27日(日)に行われる天皇賞・秋(G1、東京芝2000m)は、血統から好走傾向がつかみづらいレース。2000年以降の種牡馬別成績を振り返ってみても、ひと筋縄ではいかないレースであることがわかります。

▼天皇賞・秋で2勝以上を挙げた種牡馬
サンデーサイレンス[3-3-2-39]複勝率20.4%
ロードカナロア [2-1-0- 4]複勝率42.9%
オペラハウス [2-1-0- 0]複勝率100%
キングカメハメハ [2-0-1-21]複勝率12.5%
キタサンブラック [2-0-0- 1]複勝率66.7%

※補足
ディープインパクト[1- 9- 4-46]複勝率23.3%
ハーツクライ [1- 0- 1-12]複勝率14.3%

(※2000年以降)

2000~2023年の間、この舞台で最も多く勝利を挙げたのはサンデーサイレンス産駒(4勝)。以下は2勝ずつで並ぶ混戦の様相を呈しているようです。

また興味深いのが、ダービーやジャパンカップといった大レースで多くの好走馬を送り出したディープインパクト、ハーツクライの産駒がともに1勝しか挙げていないこと。

「東京2400mコースに強い種牡馬=天皇賞・秋にも適性がある」と考えていると、思わぬ落とし穴にはまってしまう危険性も。特に今年はハーツクライ産駒ドウデュースが注目を集めることが予想されるだけに、取捨は慎重になる必要があります。

そんな中で目を引くのがロードカナロアとキタサンブラックの2勝です。いずれも規格外の名馬アーモンドアイ、イクイノックスにより記録された成績であるとはいえ、22年2着パンサラッサ(7人気)など伏兵級の激走には驚いた方も多かったのではないでしょうか。

ともあれいずれの種牡馬も、この舞台へ送り出した産駒は10頭に満たないにも関わらず好成績を保持していることは確か。それだけに今年のキタサンブラック産駒ソールオリエンス、ロードカナロア産駒ベラジオオペラにも注意が必要となるでしょう。

中でも特に注目しているのはベラジオオペラです。調べてみたところ、ロードカナロアの産駒のうち「芝1800m以上のG1で勝利」しているのは、以下の5頭のみ。


●サートゥルナーリア
18年ホープフルS1着
19年皐月賞1着
→19年天皇賞・秋6着 ※19年有馬記念2着

●アーモンドアイ
18年オークス1着
18年秋華賞1着
18年ジャパンカップ1着
19年ドバイターフ1着
→19、20年天皇賞・秋1着

●パンサラッサ
22年ドバイターフ1着
→22年天皇賞・秋2着

●ブレイディヴェーグ
23年エリザベス女王杯1着
→以降G1出走なし
※24年府中牝馬S1着

●ベラジオオペラ
24年大阪杯1着
→24年天皇賞・秋?着

父自身がそうであったようにマイル以下での好成績が多いロードカナロア産駒ですが、その中において距離という大きな壁を突破した馬は後々の活躍も多い傾向。またサートゥルナーリアは天皇賞こそ敗れましたが、同年の有馬記念で2着に巻き返しています。

またべラジオオペラは開催場所こそ異なるものの、サートゥルナーリアが4歳時に4着と敗れた宝塚記念で当時を上回る3着に好走した素質馬。アーモンドアイに続く秋の盾獲りを果たし、産駒3勝目を挙げても不思議はありません!