【中山大障害】"宝物のような馬"マイネルグロンが連覇に向けて突き進む!

中山大障害連覇を目指すマイネルグロン

中山大障害連覇を目指すマイネルグロン


中山大障害
マイネルグロン
青木孝文調教師

——2走前の中山グランドジャンプは6着でした。レースを振り返ってください。

青木調教師(以下、青):元々かかっていくようなタイプではないですけど、前走はテンから少し進みが良くありませんでした。皆さんもご存知の通り、レース中に脚元の故障を発症してしまいましたが、どの時点で発症したのかは何とも言えません。残念な結果になってしまいましたが、調整課程においては何の不安もなかったことは改めてお伝えさせてください。

この宝物のような馬を、少しでも不安のある状態で使ってリスクにさらす理由もありませんし、ジョッキーにケガをさせても大変ですから。結果は残念でしたが、問題のない状態で送り出せたことは間違いありません。

——その後11月に平地競走(福島芝2600)を使って12着。前走後の過ごし方を教えてください。

青:前走後はビッグレッドファーム鉾田へ調整放牧に出しました。状態を見極めてから騎乗を再開して、脚元も異常はありませんでした。私も牧場へ見に行きましたが、リラックスして過ごせていました。

——12/18(水)に行われた最終追い切りの狙いと動きの評価をお願いします。

青:2週前、1週前、最終追い切りと全て併せ馬で気合を乗せていく調整をしてきました。今週は微調整程度で、どれだけ気持ちが入っているかの確認をしてもらいました。馬が前に進んでいきたい気持ちをジョッキーが手綱で受けとめて、お互いのすり合うところで走れていました。しっかりハミがかかった状態でコントロールもきいていましたし、理想的な馬なりで追い切りができました。

——12/20(金)に中山競馬場で行われたスクーリングの様子をご覧になっての印象は。

青:競馬場の装鞍所では、気が抜けているのかなというくらいリラックスしていましたが、石神騎手が跨るとダランと伸びていた首をグッと上げて体が起きてきて、良い意味で緊張感のある雰囲気に変わりました。

スクーリングでは、竹柵やバンケットなどコースをひと通り馬に見せましたが、明らかに気合が入っていました。スイッチが入ったときに見せる、ハミをさらう仕草もしていましたし、スクーリング後に石神騎手が「他の馬も含めて、今まで乗ったスクーリングのなかで1番キツかったです」と話すくらい、馬が元気一杯でした。元気だからといってウルさい訳ではなく、あり余るパワーをいつでも出せますよ、という感じですごく良い雰囲気でした。

中山大障害へ向けて厩舎スタッフとコミュニケーションを取りながら、馬を触って状態を確かめてきました。脚元を含めてここまで上手くリカバーできて、思い描いていた通りに具合が良くなってきましたし、納得のいく状態で送り出せることに幸せを感じます。

もちろんレースを無事に走り終えることが1番大事ですが、スクーリングを見て、改めて「やれることは全てやった」という気持ちです。

——連覇がかかる一戦になります。レースへ向けて意気込みをお願いします。

青:中山グランドジャンプ直後のことを考えると、臨戦過程を含めて今回万全の状態で出走できること自体が奇跡のようなものかもしれませんが、マイネルグロンですからね。無事に走り切ってなおかつ結果を出す、グロンだからこそこういう期待をかけたくなります。

この馬の1番のファンは自分だと思っていますし、無事に走ってほしい気持ちも大きく、更に大きな期待も持って臨みます。