東京新聞杯

きさらぎ賞

今週のイチオシ

インディチャンプ

(牡4、栗東・音無厩舎)

ステイゴールド
ウィルパワー
母父キングカメハメハ
通算成績7戦4勝
連対時
平均馬体重
459kg (最高:464kg)
(最低:452kg)
前走時馬体重460kg
POINT
まず目を引くのが丸みを帯びて大きく発達したトモ。筋肉量は勿論のこと、太い血管がハッキリと浮かび上がり、写真越しでも分かるほどの張りを感じさせる。胸前~肩周りの筋肉も立派に見せており、馬体重460キロ前後と大柄な馬ではないが、数字以上の迫力がある。父ステイゴールドよりも、産駒が総じて筋肉質な母父のキングカメハメハが強く発言しているのだろう。その豊富な筋肉量から胴が詰まって見えるように、短距離志向の強いマイラーと考えて良い。スピード決着になっても対応できるはずで、将来的にマイル路線で頂点を狙える器の持ち主と見ている。勝ち負けに期待。

サトノアレス

(牡5、美浦・藤沢和厩舎)

ディープインパクト
サトノアマゾネス
母父Danehill
通算成績15戦4勝
重賞勝利 16年朝日フューチュリティ(G1)
連対時
平均馬体重
502kg (最高:516kg)
(最低:490kg)
前走時馬体重514kg
POINT
前回(安田記念)の当コラムでも書いたように古馬になって筋肉量が格段に増え、よりマイラーらしいシルエットになってきた。キ甲も抜けて来ており、骨格は完成されたと見て良いだろう。筋肉の輪郭がハッキリとしており、前駆・後躯ともにスジが浮かび上がっているのは馬体の張りが良い証拠と言えるだろう。皮膚を薄く見せている点も好印象。腹周りもスッキリと見せており、毛艶も黒光りして冬場のレースということを全く感じさせず、上位争いが見込める好仕上がりだ。この馬が二番手評価。

レイエンダ

(牡4、美浦・藤沢和厩舎)

キングカメハメハ
ラドラーダ
母父シンボリクリスエス
通算成績5戦3勝
連対時
平均馬体重
482kg (最高:486kg)
(最低:474kg)
前走時馬体重482kg
POINT
これまで主に2000m以上を使われてきたが、全兄のレイデオロよりも骨格に対する筋肉の割合が多い印象で、馬体のシルエットは正方形に近い。筋肉量の多さから胴もやや詰まって見え、マイラー色が強い馬体構造をしている。この距離短縮はプラスに働きそうだ。若干腰高な面が残っており、キ甲の辺りを見てもまだ背は伸びそうなイメージ。成長途上ではあるものの、現時点でも肩周り、トモの筋肉には明瞭なスジが浮かび上がり、完成された時が楽しみになるほど。レース間隔は開くが、肋骨も薄っすらと確認できる仕上がりで、能力を遺憾なく発揮できるだろう。

ロードクエスト

(牡6、美浦・小島茂厩舎)

マツリダゴッホ
マツリダワルツ
母父チーフベアハート
通算成績23戦4勝
重賞勝利 18年毎日放送賞スワンS(G2)
16年京成杯オータムハンデ(G3)
15年新潟2歳ステークス(G3)
連対時
平均馬体重
451kg (最高:460kg)
(最低:444kg)
前走時馬体重460kg
POINT
正方形のシルエットでいかにもマイラーといった雰囲気がある。キ甲が完全に抜け、腰高なイメージはすっかり解消された。筋肉量も増え、以前よりも立ち姿に迫力が出てきた印象を受ける。繋ぎの角度、蹄の構造を見る限り、綺麗な馬場でこそ全能力を発揮するタイプと見た。今の東京芝は非常にコンディションが良く、この馬向きの馬場状態ではないだろうか。腹周りは若干丸みを帯びてゆとりのあるように映るが、前走よりも張りが感じられ、状態自体は良化しているように思える。まだ見限りは早計か。

グァンチャーレ

(牡7、栗東・北出厩舎)

スクリーンヒーロー
チュウオーサーヤ
母父ディアブロ
通算成績36戦4勝
重賞勝利 15年日刊スポシンザン記念(G3)
連対時
平均馬体重
462kg (最高:478kg)
(最低:440kg)
前走時馬体重478kg
POINT
【出走回避】腹側のラインに対し、背中側が長く見える体型。瞬間的な切れ味というよりも、長く脚を使う競馬が合っているイメージがある。前走は内枠でスムーズさを欠いたが、東京コースなら脚を余すことは考えづらい。出来ればペースはある程度流れて、縦長の隊列になって欲しいタイプと言えるだろう。馬群一団から抜け出すような競馬は馬体構造的にあまり向いていないと見る。毛艶や馬体の張りは前走時とさほど変わらない状態だが、年齢を考慮しても非常に若々しい立ち姿を披露しており、巻き返しの余地は十分。
今週のイチオシ

アガラス

(牡3、美浦・古賀慎厩舎)

ブラックタイド
ロッシェノワール
母父ブラックホーク
通算成績3戦1勝
連対時
平均馬体重
493kg (最高:496kg)
(最低:488kg)
前走時馬体重496kg
POINT
父ブラックタイドに似て500キロ近い馬体重を誇るが、骨格のバランスが高いレベルで整っていることもあり、全く重苦しさを感じさせない。クビ、キ甲、背、仙骨と背中側のラインが特に美しく、いかにも「走る馬」といった雰囲気がある。四肢をスラッと見せているように素軽さを感じさせるシルエットで、胴周りにも比較的ゆとりがある。中長距離、クラシックディスタンス向きの印象で、皐月賞よりもダービー向きのイメージだ。上腕部分、後肢の下腿部には網目状に血管が浮き上がっており、筋肉の張りも抜群。東スポ杯2歳Sからの休み明けとなるが腹周りもスッキリと見せて太め感は皆無。素質・仕上がり共に文句無しの状態だ。勝ち負け必至。

ヴァンドギャルド

(牡3、栗東・藤原英厩舎)

ディープインパクト
スキア
母父Motivator
通算成績3戦1勝
連対時
平均馬体重
460kg (最高:460kg)
(最低:460kg)
前走時馬体重466kg
POINT
父譲りの斜尻直飛の構造で、ディープインパクト産駒らしい体型。マイルで新馬勝ちしている馬だが、クビや胴の長さ、全体のシルエットを考慮すると、ベストの距離は2000m辺りのイメージがある。腹袋を立派に見せているが、これは母父のモティヴェイター、その父モンジューと繋がるサドラーズウェルズ系に見られる特徴で、欧州血統が表面に発現されたモノと考えて良いだろう。今の京都は芝が荒れ気味で、欧州血統を内包した馬が良く馬券になっており、馬場状態的には申し分のないコンディションか。トモの筋肉量も豊富でパワーを感じさせる。冬場とは思えないほど毛艶も冴えており、状態面も言うことなし。上位争いに期待できる。

エングレーバー

(牡3、栗東・中内田厩舎)

オルフェーヴル
マルティンスターク
母父シンボリクリスエス
通算成績2戦2勝
連対時
平均馬体重
453kg (最高:456kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重456kg
POINT
筋肉量の多さが目を引く好馬体。特にトモは正方形で容量が大きく、良化の余地を残しつつではあるが、現状の造りでも豊富な筋肉と張りを披露している。本格化した時にどんな後躯になるのかが楽しみだ。全体のシルエットはやや前後に詰まった印象があり、長い距離が合っているという雰囲気はあまり感じない。ただ、この馬は歩かせると非常に伸びやかな歩様を見せるように、背中の伸縮性に優れ、また関節の可動域も広い。距離はある程度融通の利くと考えている。毛艶良くムダ肉も感じられない仕上がりで体調面に関しての不安は無さそうだが、右前蹄に補修したような痕が残っている点は気に留めておきたい。

ダノンチェイサー

(牡3、栗東・池江寿厩舎)

ディープインパクト
サミター
母父Rock of Gibraltar
通算成績4戦2勝
連対時
平均馬体重
470kg (最高:474kg)
(最低:466kg)
前走時馬体重474kg
POINT
良血馬らしく、馬体全体のバランスが整っていて見栄えのする立ち姿。3歳春ということもあり成長の余地は残しつつも、筋肉量や筋肉の引き締まり方は古馬顔負けの素晴らしいモノがある。ただ、シルエット的に距離はあまり延びないほうが良さそうで、マイル~2000mが適性距離と見ている。今回は条件的にピッタリのレースと言えるだろう。ディープインパクト産駒というよりも、母父のロックオブジブラルタルと筋肉の質感や骨格の成り立ちが似ている印象。仮に母父の特徴を受け継いでいるとするなら、速いスピードを維持するような、高速決着のレースに強いはずだ。肋骨が薄っすらと浮き上がり、ココ目標にキッチリ仕上げてきた。この馬を二番手評価としたい。

メイショウテンゲン

(牡3、栗東・池添兼厩舎)

ディープインパクト
メイショウベルーガ
母父フレンチデピュティ
通算成績4戦1勝
連対時
平均馬体重
462kg (最高:466kg)
(最低:460kg)
前走時馬体重462kg
POINT
芦毛で筋肉の輪郭が掴みづらい馬だが、母メイショウベルーガも似たような雰囲気の立ち姿を披露していたので、母の特徴が出ていると考えて良いだろう。全体的にシャープな印象の肉付きで、クビさしも細めで長く、背中もやや長めに映るシルエット。瞬間的に切れる脚を使うというよりも、長く良い脚を使うタイプに見える。前走のようにペースが流れ、持続的な脚が要求されるような展開に強そうだが、今回は特別登録の時点で11頭と少なく、スローペース濃厚な点がどうか。冬毛も出ておらず、体調面で不安は全く感じられない。流れ次第で上位食い込みも。

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