皆様、こんにちは!栗東は大変強い台風に襲われ、避難準備や避難勧告が出された地域もありました。なんとか、我が家も雨戸を閉め、あらかじめ買っておいた食料を元に外に出ずに過ごすことができました。これだけの天気でしたので、今週の調教トラックは荒れていると思いますので、調教を元に予想をされる皆様にとっては少し読みにくい週になるかもしれませんね。

それでは先週の競馬を振り返りましょう。まずは小倉では、大きな落馬事故がありました。小倉7Rで酒井学君の騎乗馬が故障し、落馬。そして、真後ろにいたミルコも落馬してしまいました。酒井君は落馬後すぐに内ラチに逃げているのが見えましたので、少し安心していましたが、ミルコはピクリとも動きませんでしたので、本当に心配しました。結果としては打撲と脳震盪、酒井君も打撲と診断され、本当に命にかかわらないケガでよかったと安心しました。

そのミルコに代わり、急遽、小倉記念で騎乗した秋山君がやってくれましたね。秋山君の身長からしても、体重管理は非常に難しいのに52キロにもすぐ乗れたというのは、彼の騎手としての準備が呼んだ勝利だったと思います。レースは、3番手で内ラチ沿いを我慢させる競馬を選択しました。レースを見ていて、これはいいところにつけているし、ましてや52キロなら勝つなと思ってみていました。4コーナーでは外からサンマルティンが外を回す中、内からスルスルと抜け出すと見事、タツゴウゲキが重賞初制覇を秋山君と達成しました。

しかし上手いレースをしましたね。秋山君は本当に技術が高い騎手だと前々から言っていましたが、本当にうまかったです。インタビューでは真顔でジョークを言っていたのも私としては面白かったですけどね。特に「体は軽いんで52キロも余裕で乗れちゃいます」というのは、ジョークまじりで言っていますが、先ほど話した通り、簡単なことではありません。それをヒョウヒョウとやりとげ、言ってしまう辺りに凄みを感じました。気持ちの面で弱さは見える騎手ですが、それでも技術は天下一品のものだと再認識させられたレースでした。

タツゴウゲキ

新潟のレパードSではダート王エピカリスが登場しましたが、なんと敗れる大波乱となりました。今回は控える競馬を選択しましたが、案の定、囲まれる展開となりました。それでもルメールならばと思いましたが4コーナーで、唯一あった外に出すチャンスを逃してしまったことで、ここは勝ちに行くよりも安全に終わろうというレースになってしまいましたね。人気馬ゆえの競馬で仕方ないところではありますが、レース後の「次はチャンスですね」というコメントには少し、待ってくれよと言う気持ちになりましたけどね。

次も乗れる確証がないのが騎手であり、調整のために乗ったレースと言うよりは、調整でも引き離さなくてはいけなかったレースだったと個人的には思います。その中でルメールの乗り替わりがないような安心したコメントこそに、今の競馬界を表している気がしました。これを機に、違う人が乗れる環境があれば、他の騎手ももっとギラギラしますからね。そして、ローズプリンスダムの木幡巧君は非常にうまく乗りましたね。騎乗停止が多く、悩んだ時期もあったと思います。しかし、若い時からチャレンジしているからこその騎乗停止であり、今回はその反省を活かしきった初重賞制覇だったのではと思います。ここで驕ることなく、努力を続ければ、さらに3人いる木幡家の中でトップを取る存在だと思っています。

ローズプリンスダム

今週は新潟で関屋記念、札幌ではエルムSが行われます。関屋記念では中京でも強さを見せつけたウインガニオンが出てきますね。前回はまさに圧巻の走りでしたし、自分でレースを作ることもできるのが強みですね。あとは他馬に絡まれたときにどう対応するかが問題になってくると思います。待ったをかけるのは、復調してきたロードクエストに注目したいですね。ここで復調が見えなければ、そこまでだったと見切りのつくレースになるでしょうね。その他には前回、展開と馬場に泣かされたブラックムーンも楽しみな一頭です!世界陸上でクリストフ・ルメートルで盛り上がる中ですが、日本競馬のクリストフ・ルメールや(ル)メートルダールにも注目して、今週も盛り上がりましょう!!