元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
1,2,3ダー
2022/10/5(水)
皆様、こんにちは!今週は悲しいニュースが続きましたね。笑点の三遊亭円楽師匠とプロレス界のレジェンド・アントニオ猪木さんが亡くなりました。猪木さんは24時間テレビにも出ていて、まだまだ闘魂で戦ってくれると思っていたのでビックリしてしまいました。生前にはメキシコ修行の際に気にいったタバスコを日本に輸入提言し、政界にも進出し、多大なる影響を残してくれた方でした。円楽さんに関しても、日曜日には決まって紫といえば円楽さんと思い浮かぶほどイメージが強く残っています。心よりお悔やみ申し上げます。
日本時間の日曜夜は日本馬4頭が悲願である凱旋門賞に挑戦しました。直前には驚くほどの大雨が降り、馬場は信じられないほど荒れてしまいましたね。この雨が大きく影響し、全馬共に完敗となってしまいました。矢作調教師が全てを語るように「こう言った馬場になることは分かっていて挑戦しているのだから完敗です」と出したコメントが印象に残り、まさにその通りでした。
毎年のことですが、始まる前までは多いに盛り上がり、終わると馬場が……になる度に、違うアプローチをすべきではないかと考えてしまいます。2010年に2着に入ったナカヤマフェスタのように、長い滞在をするには時間もお金も労力もかかってしまいます。しかし、本気で勝ちにいくにはそれくらいの対応が必要ではないでしょうか。その他にもダート馬を使ってみるなど初めから無しではなく、パターンとしてどんな馬が向いているかを検証すべきと思ってしまいます。
そのためには大きな金額が動くわけですから簡単ではありませんが、夢を追うとなると捨てるものと犠牲にするものが必要になります。馬場としてもドウデュースは今回まったくでしたが、このまま滞在させておくことで適性を変えることも可能なのではないかと思っています。日本馬の悲願となっている凱旋門賞を制する馬が現れるのか、それともチャレンジの方法を変える人が現れるのか、楽しみにしています。
同日に日本では2022年秋のG1シーズンが開幕しました。スプリンターズSを制したのはジャンダルムとG1初勝利となった荻野極ジョッキーでした。荻野君と言えば、坂井君と同時期にデビューをし、乗れる若手として活躍するも最近は乗鞍が減っていました。しかし、色々なことを見直し、努力し続けることで出会ったジャンダルム。彼の勝利履歴にはリステッド3勝中2勝、初重賞、そして初G1を勝利となりました。諦めずに努力をしてきた結果だと思います。
若い時に何かしらの失敗をしたのかもしれません。それでも、人がその道をただし、努力し続けることで結果はついてくることを証明してくれたようなレースでした。内枠有利な馬場を見事に活かし、スタートもよく万全のポジションからの抜け出しは最高の騎乗だったと思います。周りもこの努力を受け入れる勇気をもってもらいたい。違うビッグレースでも彼の名前がより多く聞こえるように期待したいと思える素晴らしい勝利でした。
今週からは東京・阪神開催かつ3日間競馬になります。土曜日にはサウジアラビアRC、日曜日には毎日王冠、月曜日には京都大賞典が行われます。この中でも注目は少頭数でも豪華メンバーが集う毎日王冠になると思います。改めて人気を集めそうなのが、安田記念で素晴らしい脚を見せたサリオスになるのではないでしょうか。気難しいところがあるので、手が合うレーンから松山君へのチェンジがどう出るかに注目です。
その他にG1馬レイパパレやポタジェといった面子も揃いますし、開幕馬場を味方にノースブリッジやレッドベルオーブの逃げ対決も楽しみ。穴候補としてはジャスティンカフェに注目しています。馬体も素晴らしいですし、夏を越して更なる成長が見込めるだけに、このあたりで覚醒に期待したいと思っています。万馬券で気合注入!三連馬券で1,2,3ダー!といきましょう。
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。