一般ルール(ダービーまで)なら、残り2週のPOG。オークスに有力馬を出している人はいいが、そうじゃない人は他のレースでポイントを稼いでいきたい。早速土曜日のレースから、注目馬を見ていく。

京都では、芝2200mのメルボルンT。デビューから4戦全て連対のスマートモノリス(牡3、栗東・角居厩舎)が出走する。「前走は勝ち馬の決め手にやられたが3着は離していたし、好内容の2着。秋に向けてもここで2勝目を挙げたいところ」と辻野助手。鞍上は武豊騎手。その前走は、POG人気馬グレートウォリアーを苦しめたが、クビ差交わされてしまった。上がりは11秒2-11秒1-11秒3の高速ラップ。この脚があれば、今度こそ逃げ切れそうな雰囲気だ。ドレーク(牡3、栗東・藤岡健厩舎)は、ゆりかもめ賞でブラストワンピースの2着。前走は5着と崩れたこともあり間隔を開けてきた。2200mは未勝利戦を好タイムで勝っており、巻き返せる。

京都ダート1400mの500万下は、イシュトヴァーン(牡3、栗東・石坂正厩舎)が連勝を狙う。デビューから2戦は芝で敗れ、3戦目はダートを選択すると後続を引き離しての楽勝。母は芝で活躍したドナウブルー(重賞2勝)だが、現状はダートが主戦場となる。

京都芝1600mの未勝利戦は、不調続くゴルトキルシェ(牝3、栗東・平田厩舎)。新馬戦は2着に来たが、以降は5、16、10着と精彩を欠いている。今回はルメール騎手に乗り替わり。デビュー戦はデムーロ騎手が騎乗して2着しており、外国人騎手起用で変化をもたらしたい。そのゴルトキルシェが2着した新馬戦で、3着だったのがターフェルムジーク(牝3、栗東・渡辺厩舎)。この馬も、その後3戦は新馬戦以上の着順に来ていないが、前走は勝ち馬から0.4秒差の5着。馬体重が維持できれば上位を望める。

東京では、牝馬限定500万下のカーネーションC。アストラサンタン(牝3、美浦・戸田厩舎)が2連勝を狙う。「奥手の印象はあるが、使いながらしっかりとしてきた。競馬も覚えてきたし、昇級しても互角にやれていいはず」と戸田師。鞍上は武藤騎手。師の話通り、デビューから5,4,3,2,1着と使う毎に一つずつ着順を上げてきた。格上げ初戦だが、相手なりに走るイメージがあるので、いきなり上位争いも可能ではないか。強敵はファストライフ(牝3、美浦・青木厩舎)。ここ2戦はフラワーC、フローラSと重賞で連続5着。末の切れ味はメンバー一番だろう。

ムーンライトナイト(牝3、美浦・久保田厩舎)はミモザ賞で3着も、前走の矢車賞は相手弱化で8着と崩れたのは、長距離輸送が良くなかったのか。関東圏のレースで見直したい。エフティアテナ(牝3、美浦・金成厩舎)は、エフティマイア(桜花賞、オークスともに2着)の仔。3戦目に勝ち上がり、格上げ初戦の500万も好メンバーで4着に入線している。クラス2戦目で勝機だ。

東京ダート2100mの500万下は、グロンフォール(牡3、美浦・新開厩舎)。新馬戦は、2着に2秒近い差をつける大差勝ち。500万も単勝2・1倍の1番人気に支持されたが4着に終わっている。前走のレースを見ると、東京ダート2100mに変わるのは良さそうだ。ヴェスティード(牡3、美浦・高柳瑞厩舎)は新馬戦で2着に7馬身差をつける大楽勝。それ以来のレースになる。ただ1600mから2100mといきなり500mの距離延長がどう響くか。

新潟では早苗賞(500万下)。バレリオ(牡3、美浦・相沢厩舎)は、アイスフォーリス(オークス3着)の全妹。9月頭の新馬戦を勝ったが、筋肉痛を起こし休養。勝った新馬戦以来のレースとなる。2週連続でウッド67秒台を出しており、久々でも仕上がりは良さそうだ。

ヴォウジラール(牡3、美浦・尾関厩舎)は、距離が長かったゆりかもめ賞は崩れたが、他のレースでは安定。前走も勝ち馬から0・1秒差の4着と500万勝ち上がりは目前。活躍馬の多い一族で、この先も楽しみな一頭だ。ウイングセクション(牡3、美浦・田中剛厩舎)は、有馬記念当日の新馬戦で断然人気のウムラオフを破り、デビュー勝ちを収めている。その後はセントポーリア賞を目指したが、歩様に乱れが出て放牧に出され、ここが復帰戦。ただ間隔が開いた割に、速い時計が不足している感もある。

日曜日は、京都でオープンクラスの鳳雛S(ダート1800m)。ハーベストムーン(牡3、栗東・浅見厩舎)は、新馬は相手(新馬、500万連勝のオメガパフューム)が強く2着も、2戦目に快勝。好メンバーの500万くすのき賞で3着し、前走の500万は5馬身差の楽勝で決めている。この勝ちっぷりなら、オープンでも行ける。グレートタイム(牡3、栗東・藤原英厩舎)は、ダートのトップクラスが集まるヒヤシンスSで4着と好走。距離が1F延びる今回のほうがチャンスはある。

京都ダート1400mの500万下は、ルリジオン(牡3、栗東・石坂正厩舎)。デビューから3戦は芝で走っていたが、初ダートの前走で3馬身差の楽勝。ダートなら500万でも即通用する。

京都芝1400mの未勝利戦では、スカイブルーダイヤ(牝3、栗東・池添学厩舎)がデビュー。母は、重賞3着が2度あるテイラーバートン。初仔は未勝利で終わったので、2番仔のこの馬には、まず初勝利を期待したい。

東京では、ダート1400m500万下のクレバーバード。新潟の芝1600m戦でデビュー勝ちしたが、500万に上がった6戦は馬券圏内に入れず、ダートに変わり身を求めてきた。シンボリクリスエス産駒はダートの活躍馬も多いだけに、ここで変身を見込みたい。

東京芝1600mの500万下は、アルクトス(牡3、美浦・栗田徹厩舎)が初の芝に挑む。「相手関係などからダートを使ってきたが、むしろ芝向きだと思う。能力的には上のモノがある」と栗田徹師。鞍上は田辺騎手。前走は大敗も、格上げ初戦で単勝1倍台に支持されたほどの馬。果たして芝でどんなレースを見せてくれるか。初芝で人気が落ちるようなら、馬券的に面白い。

入厩2歳馬の目玉は2頭。エデリー(牡2、ディープインパクト×ヴァレリカ、美浦・藤沢和厩舎)は、ダーレージャパンの一番馬の噂もある馬。好調続く名門厩舎所属だけに食指が動く。ブラヴァス(牡、キングカメハメハ×ヴィルシーナ、栗東・友道厩舎)は、母がヴィクトリアマイル2勝。その初仔となる。その割に体も大きく出ているようで、この時期に入厩できるのも大きい。