夏のローカル最終週 小倉には話題の白毛馬が登場！

今度の土日でローカル開催は終了。いよいよ秋の中山、阪神開催が開幕する。ここまで来ると、中央開催を待ってデビューの馬も多く、ローカル最終週はどうしてもメンバーが薄くなるのだが、ここへ池江厩舎が良血馬を2頭投入してきた。レースは日曜日の小倉芝1800m戦だ。

まずは白毛馬で話題を集めるシロニイ(牡2、栗東・池江寿厩舎)。「夏前に比べて体が大きくなってきた。動きも追い切る毎に良くなっている」と池江師。鞍上には浜中騎手を予定している。
半姉は交流重賞を3勝したユキチャン、全姉にはブチコとダートで活躍馬が多いが、シロニイはまず芝でデビュー。1週前のCWでは83秒2－67秒6－11秒8の時計をマーク(以降、調教は主に1週前のもの)して古馬に先着。調教を積む毎に時計を詰めている。将来はダート馬かもしれないが、芝で結果を出せば将来への展望は更に広がる。

シロニイは母ゆずりの美しい白毛の馬体

ユイフィーユ(牝2、栗東・池江寿厩舎)は、兄姉5頭中4頭が勝ち上がり。中長距離で準オープンまで行ったタイキプレミアムもいれば、短距離を中心に活躍のプリンセスムーンがおり、他にも桜花賞に出走したメイショウメイゲツ、故障も癒えてこれからが楽しみなメイショウチギリなど多彩な顔ぶれだ。
ユイフィーユも池江厩舎入厩で当然期待は高まるが、調教時計は悪くないものの、この厩舎にしては上がりが物足りない。最終調教でどこまで詰めてくるか。

他の出走馬で血統的に注目は、社台系の2頭。ラレータ(牡2、栗東・高野厩舎)は、母のエヴィータアルゼンティーナが、アメリカでG1を勝っている。 「重心を低くしたいいフットワークで走る。追っての反応に鋭さが出てくるとなおいいが、良好な体調で初戦を迎えられそう」と高野師。鞍上は川田騎手を予定している。調教は坂路53秒6－13秒2。かなりいっぱいに追っており、この一本で変わるか。

クリデュクール(牡2、栗東・佐々晶厩舎)は、母がフランスG1サンタラリ賞で2着のビリーヴミー。こちらも調教の動きを見ると終いの時計がもう一つ。まだ体にも余裕があるようで、デビューを延期する可能性もあるようだ。

新潟はダート戦に要注目！美浦には三冠牝馬の初仔も入厩！

新潟は、日曜日の芝1800m戦に良血馬が出走。ウルラーレ(牡2、美浦・小島茂厩舎)は、半兄に先日の1000万特別を5馬身差圧勝したウムブルフがいる。調教では厩舎の先輩ロードクエストの胸を借り併入。この調教メニューからも、期待のほどが窺える。

フルオブライフ(牡2、美浦・手塚厩舎)は、母の兄がダービー2着のアドマイヤメイン、祖母はクイーンS3着のプロモーション。ウッドで馬ナリ68秒なら、まだまだ時計は詰められる。鞍上に戸崎騎手を迎え、初戦から勝負になりそうだ。

近親にアドマイヤメインがいるフルオブライフ

サノリュウ(牡2、美浦・堀井厩舎)は、近親にヴィウトワールピサ、ローブティサージュとG1馬が2頭いる。ウッドでは上がり1F14秒もかかっており、まだまだ変わり身が必要だ。

同日のダート1200m戦もなかなかの顔ぶれ。まずはハッピーパーティー(牝2、美浦・小西厩舎)。「芝で走れる可能性はあるが、まずはダートを試してみる。水準級の動きにはある」と小西師。
全兄に1勝馬ながら素質を感じさせるヒプノティストがおり、3代前の母マンファスからはダービー馬キングカメハメハが出ている。坂路53秒3－12秒7とまずまずの時計をマークし、順調に仕上げられている。

サルタート(牝2、美浦・加藤征厩舎)は、半兄にデビューから3連勝したパフォーマプロミスがいる。ウッドで68秒台を余裕をもってマークし、戸崎騎手を背に初戦から勝ち負けを期待。

ライジングリーズン(牝2、美浦・奥村武厩舎)は、新潟2歳Sに出走したイブキと併せて少差遅れたが、追走したもので心配なし。この馬も上位争いに入ってこれそうだ。

前日の芝1400m戦は、デムーロ騎手を確保したバブルウィズジョイ(牝2、美浦・尾関)。外目を回ってウッド68秒台と、仕上がりは進んでいる。近親にはダービー馬ディープブリランテがいる。

アルジャントゥイユ(牡2、美浦・畠山)は、母が桜花賞に出走したアンプレショニスト。全体時計は遅いが、ウッドを12秒5で上がっていれば悪くない。

札幌は芝1500m戦に出走予定のヤマカツグレース(牝2、栗東・池添兼厩舎)。半兄のヤマカツエースは重賞3勝。厩舎のエース血統で、大きな期待を背負ってのデビューとなる。

新規入厩の目玉は、関東のPOG1番人気モクレレ(牡2、美浦・国枝厩舎)。父がディープインパクト、母が三冠牝馬アパパネという配合で、生まれた時から注目されてきた馬である。まだ子供っぱいところが目立っているので、ゲート合格後にそのままデビューになるか微妙だが、走る姿を早く見たいものだ。

モクレレの母は牝馬G1を総ナメにした名牝、アパパネ

関西では、グラニーズチップス(牝2、栗東・藤原英厩舎)。半兄は天皇賞・秋2着のステファノスで、兄の勝っていないG1を目指す。

続いて再入厩馬。秋を迎え、すでにゲート試験を終えている馬が続々トレセンに帰ってくる時期だ。ジュンテオドーラ(牝2、栗東・友道厩舎)は、半兄がUAEダービー5着のタップザット。父がタピットからディープインパクトに変わり、牝馬クラシックを望む。

ダイワキャグニー(牡2、美浦・菊沢厩舎)は、セレクトセールで1億円以上の値がついた高額馬。私自身、この2頭はPOGで指名したので、無事に進んでほしいものである。