ジャパンCデーにゴールドシップの全妹・フラワーシップが登場!

クラシック候補が続々登場すると思われた秋競馬だが、POGでも上位人気になった良血評判馬が苦しんでいる。トゥザクラウンラボーナサトノヴィクトリーに続き、今度は藤原英厩舎の一番馬と目されていたダブルバインドが大敗。ミスエルテが朝日杯FS出走を表明するなど、今年の2歳馬は牝馬優勢。牡馬路線はどうなっていくのか…。

さて今週はジャパンCがあるので、有力騎手は日曜日の東京に集中。逆に京都日曜日の新馬戦は手薄となりそうだ。その日曜日の東京芝1800m戦は、血統的に目玉になるのがゴールドシップの全妹フラワーシップ(牝2、栗東・須貝尚厩舎)だ。

1週前調教では6F82秒台、5F66秒台(以降、調教は主に1週前のもの)と早めの時計が出ており、仕上がりは上々。気性的に難しいところがあるようだが、そのあたりは兄に通じるものがある。武豊騎手が騎乗というのも興味深い。

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G1を6勝したゴールドシップ その妹には武豊騎手が騎乗予定だ

迎える関東勢も血統馬が揃う。ヘヴントゥナイト(牡2、美浦・戸田厩舎)は、母が重賞ウイナーのエアトゥーレ、半兄にキャプテントゥーレ(皐月賞)、クランモンタナ(小倉記念)、半姉アルティマトゥーレ(重賞2勝)と活躍馬が並ぶ。

「この東京開催を目標にしてじっくり調整。マイルから中距離あたりに適性があると思う」と戸田師。鞍上は福永騎手を予定。美浦ウッドで5F67秒台と水準の時計をマークし、併せた相手に2馬身先着と、いい状態でレースに臨めそうだ。

オーロラエンブレム(牝2、美浦・小島茂厩舎)は、母がブラックエンブレム(秋華賞)、半兄にブライトエンブレム(札幌2歳S)、アストラエンブレム(現オープン)と、こちらも活躍馬が多く旬の血統だ。兄のアストラエンブレム同様、馬体の維持に苦労しているところもあるので、まずはパドックでチェックしたい。

秋の東京で有力馬を多数デビューさせる堀厩舎も、今週で東京が終わりなので、しっかり勝ちに来るはず。勝負を締める役はナイルストーリー(牡2、美浦・堀厩舎)が担うことになる。ウッドでは70秒前後の遅い時計しかないのだが、調教の動き自体は悪くないとのこと。堀厩舎&吉田和美氏のラインは、モーリスと同じ。鞍上もムーア騎手で、背景だけ見れば、大物感が漂うのだが…。

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母は秋華賞馬、兄は重賞ウイナーと良血のオーロラエンブレム

シンハライトの半妹・ミリッサも京都マイルでデビュー予定!

同日のダート1600m戦は、ライバーバード(牡2、美浦・手塚厩舎)が注目。バレッツセールで1F10秒を切る時計を出し、日本円にして約5000万円で落札されている。外国産馬の活躍が多い手塚厩舎で、アジアエクスプレスを目指したい。

土曜日の芝1600m戦も堀厩舎に注目。バリングラ(牡2、美浦・堀厩舎)は、この厩舎の新馬にしては珍しく長めからの調教。6F83秒、5F68秒台、終い1F12秒後半を一杯にマークし、厩舎の先輩キャンベルジュニアと併入。動き、仕上がりを考えると、翌日のナイルストーリーよりも有力に思える。

京都のほうは、先にも書いたように手薄。目玉は土曜日の芝1600m戦に出走するミリッサ(牝2、栗東・石坂厩舎)。オークス馬シンハライトをはじめ、兄姉にリラヴァティ(マーメイドS)、アダムスピーク(ラジオNIKKEI杯2歳S)と活躍馬が並ぶ超良血だ。

「血統馬らしくいい動きをするし、素質を感じる。前向きでスピードがあるので、まずはマイルでどんな走りを見せてくれるか」と石坂師。坂路55秒2-12秒9(強め)と石坂厩舎らしく時計は地味だが、併せた相手に先着し動きは悪くない。鞍上はルメール騎手。

同レースにはクレオス(牡2、栗東・松永幹厩舎)も出走予定。坂路53秒9-13秒0の時計をマークし、併せた馬に0.2秒先着している。母のクリアンサスはマーガレットSなどを勝ちPOG期間内に3勝、祖母にフラワーパーク(高松宮記念、スプリンターズS)がいる松永幹厩舎ゆかりの血統。血統通りのスピードを見せてくれれば、初戦勝ちも近づく。

新規入厩組にもまだまだ良血馬が残っている。オルファン(牝2、栗東・池江寿厩舎)は、オルフェーヴルドリームジャーニーの全妹。コルヴァッチ(牡2、栗東・藤原英厩舎)は、マルカシェンクガリバルディの全弟と、POGではお馴染みの一族だ。

タンタグローリア(牝2、美浦・国枝厩舎)も、パララサルータンタアレグリアの全妹で、そろそろ大物が出てもいい頃。再入厩組では、アドマイヤロブソン(牡2、栗東・友道厩舎)がようやく栗東入り。デビューは年末年始になりそうだが、今年の牡馬世代ならまだまだ間に合う。

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シンハライトが引退した分、期待も大きいミリッサ