【小倉記念】19年ぶりの3歳馬V狙うベルーフ「いいエンジン」

5日、日曜小倉11レース・小倉記念(G3)の追い切りが栗東トレセンで行われた。今年の京成杯の勝ち馬で、皐月賞12着以来のレースとなるベルーフ(牡3、栗東・池江寿厩舎)は、短期免許で来日中のZ.パートン騎手を背に、古馬準オープンのダノンシーザーを相手にCWコースで併せ馬を行い、6F87.2-70.8-55.0-39.9-11.8秒をマーク。終い重点で先行しての先着ではあるが、その脚色は素軽く、久々でもキッチリと力を出せる状態に仕上がっている。

手綱をとったZ.パートン騎手も「動きはまずまずですね。性格的に難しいところがありますが、2週連続で調教に跨っていいエンジンを持っていることは分かった、あとはソレを競馬で行かせるかどうか。そこが鍵になるね」と名手らしく、2度の調教騎乗で特徴を十分把握。「トレーナー(調教師)とも話をして力を引き出せるように乗りたい」と重賞獲りへ意欲を見せる。

皐月賞は落鉄の影響もあって大敗を喫し、大目標のダービーはトモの疲れで無念の回避。クラシックの2戦は消化不良となってしまったが、キャリア4戦で重賞ウイナーの仲間入りを果たした素質の高さは世代トップレベル。初の古馬相手となるレースでも集中して走れば能力は決してヒケを取らない。

小倉記念における3歳馬の勝利は1996年のヒシナタリーまで遡るが、2着は厩舎の先輩で、今年の宝塚記念を制したラブリーデイが2年前に記録している。厩舎にゆかりのある成長力豊かな良血で、春の無念をここで一気に晴らし、実りの秋へと繋げたい。