【神戸新聞杯】ナムラシングン高らかに進軍 坂路2本の意欲的メニューこなす

21日、神戸新聞杯(G2)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、小倉で1000万下の宮崎特別を楽勝したナムラシングン(牡3、栗東・高野厩舎)は池添謙一騎手を背に坂路を2本と意欲的な攻め馬。2本目は4F53.3-38.6-24.8-12.2秒をマークし、追い切りを重ねるごとに落ち着きが出てきた印象だ。

管理する高野友和調教師は「速い攻め時計はいらないので、人と馬との呼吸を合わせるのをイメージしながらの調教をやってきました。やりたいことは出来てきたかな、と思います」とコメント。

前走は直線だけで2着を2馬身半引き離す強い競馬。師は「前走は強いパフォーマンスでしたが、1000万でのこと。今回は相手が強力になりますし、その中でうまくコントロールして走ってこれるか。ジョッキーは一番うるさい時期に乗ってくれたし、ここ3週間は調教にも跨ってくれている。全幅の信頼を置いていますから」と管理馬のショウナンパンドラでもコンビを組む池添謙一騎手に期待を懸ける。

札幌の1000万下特別、HTB賞を勝利して勢いに乗るミッキーロケット(牡3、栗東・音無厩舎)は、坂路での最終調整。和田竜二騎手が騎乗し、4F53.5-39.1-25.4-12.8秒をマークした。

「やればいくらでも動く馬ですからね。今週は相手に併せてサラッとやっただけ。これでいいでしょう。順調に使っている強味といわれるけど、本当に相手が強くなるのはここから。春は皐月賞で惨敗をしているし、夏競馬でもゲートという課題を残してしまった。 距離も初めてという不安がある。その中で何とか3着以内で権利をとってG1へ臨めれば」と音無秀孝調教師

春は1勝馬の身ながら抽選をくぐり抜けて皐月賞に出走。結果は13着と奮わなかったが、その後の北海道での3戦を1、2、1着と好走し、ひと夏で準オープンにまで上がってきた。ゲート難、距離と未知数の面はあるものの、前走のHTB賞では古馬相手に快勝。セレクトセールで9000万円超の素質馬がいよいよ覚醒した感があり、ここでも無視できない存在の1頭だ。