【関屋記念】会心の逃走 武士沢「今日は本領発揮することが出来て良かった」

関屋記念マルターズアポジーの表彰式

●8月13日(日) 2回新潟6日目11R 関屋記念(G3)(芝1600m)

フルゲートには満たなかったものの、夏のマイル王を目指して個性溢れる17頭がエントリーした関屋記念。今年はサマー2000シリーズの七夕賞から転戦してきたマルターズアポジー(牡5、美浦・堀井厩舎)が、最後までトップを譲ることなく、日本一長い最後の直線659mを逃げ切った。

どの馬がハナを切るかも注目されたレースだが、デビューから1度もハナを譲ったことがないマルターズアポジーが好スタートを決めてマイポジションへ。淀みないペースでレースを引っ張る。目下3連勝中で、中京記念を制したウインガニオンは3馬身ほど離れた2番手でマーク。縦長の展開で直線の攻防となるが、隊列は変わらず、2頭の差もなかなか詰まらない。結局「行った行った」の形で、マイペースを貫いたマルターズアポジーが3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

前走の七夕賞は引くに引けない形で11着と大敗。武士沢友治騎手は「同型との兼ね合いがありましたが、上手くいきました。気の良い馬ですし、行く形がこの馬の持ち味なので行きました。前走の負けで変なイメージを馬が持っていなければいいなと思っていましたが、覆してくれましたね。これまで2000を主体に使っていて、競馬場のコース形態やペースでこなせていましたが、元々マイルでも走っていましたし今日は本領発揮することが出来て良かったです」とホッと胸をなで下ろす。

「真面目で行き過ぎるところがありますが、それが競馬で良い方に出ています。これから相手が更に強くなると思いますが、克服してほしいです。これからもアポジーを応援してあげてください。自分自身、また新潟で重賞を勝てて嬉しいです」と締めくくった武士沢騎手。有馬記念、大阪杯と大舞台を経験したのも大きかったはずで、今後も気っぷのいい逃げでターフを沸かせてくれるだろう。

関屋記念を逃げ切ったマルターズアポジー
プレゼンターのラブリさんと笑顔で握手

プレゼンターのラブリさんと笑顔で握手

マルターズアポジーの武士沢騎手
武士沢騎手は今年重賞2勝目