【NHKマイルC】成長著しいヴィッテルスバッハ「東京替わりで好材料が揃う」

ヴィッテルスバッハ

NHKマイルCに向けて調整されるヴィッテルスバッハ

1日、NHKマイルCの追い切りが美浦トレセンで行われた。

前走、ニュージーランドT3着のヴィッテルスバッハ(牡3、美浦・池上和厩舎)は、石神深一騎手を背に(レースでは戸崎圭太騎手が騎乗予定)南ウッドチップコースで追われ、6F83.0-66.9-52.3-39.1-13.0秒をマークした。

【池上昌和調教師のコメント】
「前走後は少し硬さが見られたので、短期放牧を挟みました。先週の時点で疲れが残っていないことが確認できましたし、最終追い切りは競馬に向けてスイッチを入れていく感じで直線だけ少し促してもらうように指示をしました。調教でも競馬でもそうですがコーナーリングが苦手なところがあるので、直線に向いてから勢いをつけていくような形でやりました。キッチリ併走馬を交わしましたし、動きも良かったと思います。

前走の前のときも石神騎手に追い切りに乗ってもらいましたが、コーナーリングも終いの反応も前走と比べて良くなっていると話してくれました。2走前に東京で勝ったときはゲートの駐立がもうひとつだったので、前走の前はゲート内での駐立をしっかり練習しました。その効果もあってゲートの1歩目は出ましたが、二の脚がつかなかったので結果的には後方からになりました。それでもスローペースで前が残る展開のなか、しかも中山であれだけの脚を使ってくれましたし、負けて強しといえる内容だったと評価しています。

何とかNHKマイルカップの出走権利を得ることができましたし、次は東京替わりで好材料が揃うと思いました。前2戦のように、終いにしっかりした脚を使えるところがこの馬のセールスポイントです。普段の生活でも競馬に行っても堂々としていて、余計なことをしないのが爆発力に繋がっているかなと思っています。馬は2歳の時点で馬格がしっかりしていましたが、その後の体重増が示すように中身が詰まってきて筋肉にも張りが出てきたことが分かります。

今回は例年以上にメンバーが揃っている印象ですが、この馬も成長していますし持ち味の末脚を繰り出すことができれば、十分に対抗できる力があるのではないかと思っています。終いに脚を使ってくれることは分かっていますが、後手を踏んでメリットはひとつもないと思っていますし、今回もゲートが大きなポイントになると思っています。いつもより前めの位置から競馬ができれば、と思っています。練習でもゲートの中の駐立は問題ありませんし、競馬当日の雰囲気に呑まれるようなタイプではないので、駐立自体は大丈夫かと思っています。あとはゲートを出てから、馬がやる気を出してみんなについていってくれれば、と思っています。

こういう大舞台に管理馬を送り出せることは、調教師として嬉しいです。競馬に行けばジョッキーと馬が一生懸命頑張ってくれると思いますし、私が力むこともないと思うので、平常心でいようと思っています。頑張りますので、応援をよろしくお願いします」