【ラジオNIKKEI賞】帝王の血を受け継ぐレーベンスティールのストロングポイントとは…

まだ底を見せていないレーベンスティール

まだ底を見せていないレーベンスティール


■ラジオNIKKEI賞
レーベンスティール
田中博康調教師

——前走(5/14・東京芝1800・3歳1勝クラス1着)を振り返っていただけますか。

田中博調教師(以下、田):レーン騎手はテン乗りでしたが、スタートをしっかり切って道中もガマンしてくれましたし、終いも脚を伸ばして言うことのない内容でした。

すごく一生懸命走る子で、新馬戦の頃から乗り方次第では大雑把な競馬をするタイプになる可能性があるなと感じていましたが、これまで騎乗したジョッキーが大事に乗ってきてくれたおかげで、難しさを出さずに良い形の競馬が出来ています。

——レース直後の馬の状態はいかがでしたか。

田:今回はそれほど疲労感は残りませんでした。

——この中間の調整過程を教えてください。

田:ノーザンファーム天栄へ3週間弱くらい放牧に出して、美浦に戻ってきて調整を進めています。まだ体質に弱さがあってちょっと間違えると馬が壊れてしまいそうな紙一重の危うさもあるので、慎重に状態を見極めながらやっています。牧場もウチの厩舎スタッフもしっかりケアをしてくれていますし、ギリギリのところを保てています。

——まだキャリア4戦ですが、現状感じているこの馬の課題とストロングポイントを教えてください。

田:課題は、先ほど話した体質の弱さですね。ポテンシャルの高さと走る気持ちはあるのに、体がついてこない感じです。ただそういう状況でこれだけやれるように能力がありますし、未熟な体でも「走りたい!」と思える気持ちの強さがストロングポイントだと思います。

馬は痛いところがあったら加減しようと思いますが、この子はそれがなく「俺は走る!」という強い意識があります。

——今回の舞台は福島芝1800です。コース適性についての見通しは。

田:今回はそこがポイントになるかと思っています。乗っていて左右差は感じませんが、これまでの走りを見ると馬場の広い東京の方がパフォーマンスが良かった印象があります。ただ脚質的に考えれば、小回りコースは合うと思っています。

——初めての重賞挑戦です。意気込みをお願いします。

田:この子を管理させていただくことが決まってから期待していましたし、重賞という大きな舞台に出ることが出来て嬉しいです。よくマスコミの方から「母父がトウカイテイオーという珍しさもあってファンが多い」と聞いています。

私はトウカイテイオーの現役時代をリアルタイムでは知りませんが、この子の顔つきの凛々しさなどはテイオーに似ているところがあるかと思いますし、応援してくれる皆さんに喜んでもらえるレースが出来ればと思っています。