水上学の血統トレジャーハンティング

日曜東京11R 東京新聞杯(G3)(芝1600m)

◎本命馬
⑯タガノグランパ
牡4、栗東・松田博厩舎、菱田騎手

捉えどころのない難解な一戦だ。それぞれの有力馬に推奨理由があり、またそれと同じくらいの不安点がある。「今」を見ても灯りが見えないのなら、手掛かりを過去に求めてみるしかない。幸いなことにこのレース、長らく条件も時季も変わっていない。

するとおぼろげながら見えてきたことがある。昔から一貫して、上位馬の多くは1400mでも強かった馬たちだったのだ。

近5年で言えば、レッドスパーダ、トライアンフマーチ(2回)、エーシンフォワード、ガルボ、クラレント(2回)、ダイワマッジョーレ……東京新聞杯で3着以内に入って後に1400m重賞で勝ち負けした馬もいるけれど、時系列の前後関係はさておき、適性として1400mへの指向が高かった馬が、効率的に好走していたことが分かる。

今年は1400m経験の乏しい馬が多い。その中で光るのが、1400m3戦無敗の⑯タガノグランパ。大外枠は正直厳しいが、7枠8枠でも大舞台で健闘しており、直線の長い東京ならカバーできるだろう。前走は菊花賞からの一気の距離短縮から来る反動が全て。ミルリーフのクロスを持つ馬は、切れる馬場より今のパワーシフトの芝でこそだろう。ディープ産駒が切れを活かしづらい芝であることは、今日のレースからも見てとれた。

$お宝馬
①メイショウヤタロウ

芝1400m要素ということは、つまりダート兼用血統ということを意味する。3歳春までは芝の快速馬、古馬になってダートで頂点を取ったメイショウボーラーを兄に持つこの馬は、母方から高いダート適性を受けている。自身も兄のように1400m、1600m共に得意としてきた。オープン実績は薄いが、複穴の資格は血統からはある。フルーキーを倒してオープン入りを決めた馬だったことを、忘れてはならない。

あとは⑫エキストラエンド⑩フルーキー⑤マイネルメリエンダ④シャイニープリンス⑭サトノギャラント⑬アルフレード