【日本ダービー】抽選突破のヴィント 千田師「竹之下騎手は競馬サークルで愛されてる子」

-:日本ダービー(G1)の枠順が確定し、抽選対象だった収得賞金900万円の4頭中、ヴィントとマイネルサーパスが出走できるようになりました。ヴィント(牡3、栗東・千田厩舎)で出走が決まった感想を聞かせて下さい。

千田輝彦調教師:まだ一線級の馬と戦ったことがないので、相手関係については走ってみないとわかりませんね。不器用なところがある馬なので、現状では、下り坂で勢いをつけられるワンターンの京都1800mがベストだと思います。 ただ、キャリアが豊富で毎回、相手なりに走るので。枠も1枠2番といいところを引いてくれました。ここなら内ラチを見ながら走れそうですね。

ヴィント

-:未勝利、500万下と連闘して2勝したのがダービー出走につながりましたね。

千田:京都1800mの条件が4月28日しかなかったのと、頭数も少なかったので連闘しました。使った後もヴィントは元気ですよ。

-:例年ですと、賞金900万円では抽選対象にもならないのに、今年はプリンシパルS当日にヒョウが降ってレースが順延するなど異例の年になりました。

千田:たしかに普通は出られないですよね。みんなが竹之下(智昭騎手)を応援してくれるから通ったのかもしれませんね(笑)。

-:竹之下騎手にとってもG1で騎乗するのは2004年の高松宮記念リキアイタイカン以来になります。

千田:G1で乗るといってもダービーは別物ですからね。

-:ヴィントの母シャッツも千田厩舎で走った馬ですよね。

千田:平山(靖)オーナーが初めて所有したのがシャッツでした。競走馬としては結果を出せなかったのですが、お母さんになって、こうして走る仔を出してくれたのですからね。

本当に馬を大事にするオーナーで、引退してからも自分の所有馬はずっと面倒みているんです。そういう平山オーナーの想いも通じたのかもしれませんね。

ヴィント

ヴィントと担当する植平敏次調教助手

-:一生に一度しか出れない日本ダービーなので頑張って欲しいですね。

千田:お祭りですからね。竹之下君も楽しんで乗ってくれたらいいですね。ヴィントはヴィントなりの競馬をしてくれたらいい。でも、ここ2戦はクリストフ・ルメールを抑えて勝ってるんですよ。並んだらシブトイところが良さなので、並ぶところまでいくかかな(笑)?一気に置いて行かれたら太刀打ちできないよね。

竹之下は本当に競馬サークルでみんなから愛されてる子なんですよ。その竹之下を日本ダービーという舞台に立たせることができて、本当に良かったと思います。人気も無いと思いますが、2番枠を生かして頑張るので応援してください。