【2歳馬情報】セレクトセール高額落札馬や母が海外G1勝ち馬の良血馬が多数スタンバイ!

夏競馬もいよいよ本格化。今週も福島や小倉に母が海外G1勝ち馬の良血馬が多数参戦予定と注目レースが多い。そんな若駒たちを厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が有力馬を紹介していく。

◆7月16日

●福島芝1800m

ヤングローゼス(牡、エピファネイア×ローザフェリーチェ、美浦・手塚厩舎)
おじローズキングダム(ジャパンC、朝日杯FS勝ち馬)。セレクトセール1憶2100万円(税込)。「加速のスピードが秀逸で、稽古でも上がり1ハロン11秒台を連発している。仕上がり早で初戦からいきなり力を発揮できそう」と記者の話。デビュー勝ちへ向け、ムードは高まっている。

グランツグリーン(牡、リアルスティール×ファータグリーン、美浦・相沢厩舎)
2勝を挙げた母、おじのヴェルデグリーン(GⅡ2勝)、オークス馬の3代母ウメノファイバーと、相沢厩舎ゆかりの一族。1週前調教(以降も調教は、主に1週前のもの)は、ウッド5F65秒8-11秒8の好時計をマーク。初戦勝ちへ向け一歩前進だ。

●福島ダート1150m

フェブルウス(牡、カレンブラックヒル×マトリョーシカ、美浦・上原厩舎)
母は3勝、半兄ヴォルゴグラード(現在2連勝中)、近親トゥザヴィクトリー(エリザベス女王杯勝ち馬)。7月2日の福島ダート1150m戦を予定も、挫跖で回避。その後は順調に回復し、当レースでデビュー予定。1週前は軽めだったが、7月2日を目標に速めの時計も出していたので、仕上がりは進んでいるはず。直前にしっかり時計が出ていれば大丈夫だろう。

●小倉芝1800m(牝馬限定)

フラッシングレート(牝、ミッキーロケット×スピードリッパー、栗東・音無厩舎)
母は重賞2着3回、おじポップロック(目黒記念2勝、GⅠ2着3回)。2週前の坂路で52秒5、1週前はCW6F82秒5-67秒3-11秒3と終いまで上々の時計でフィニッシュしている。

エルモサミオ(牝、キタサンブラック×ファッションプレート、栗東・安田翔厩舎)
母は北米GⅠ2勝。半姉レティキュール(3勝)。2週前は坂路52秒8-12秒3、1週前はCWで67秒2-11秒5と好調教を連発。初戦から好勝負を期待していいだろう。

エレガントルビー(牝、ドゥラメンテ×ハーランズルビー、栗東・森田厩舎)
半兄モズベッロ(日経新春杯勝ち馬、大阪杯2着)。1週前は重い馬場を気にしたか坂路52秒8-13秒0と終いがかかったが、1週前は52秒5-12秒1と好時計をマークしている。

ウインターズテイル(牝、リオンディーズ×ホワイトミーティア、栗東・吉岡厩舎)
おじゴースト(4勝)。変則メニューで、7月2日の土曜日にCWで69秒8-11秒9の時計。9日の土曜日にはCW5F71秒1-11秒4と、終いの時計を詰めてきている。鞍上は松山騎手。

◆7月17日

●福島芝1800m(牝馬限定)

ノットファウンド(牝、ドゥラメンテ×ソーメニーウェイズ、美浦・国枝厩舎)
母は北米GⅠ勝ち馬。半兄ダノングロワール(3勝)。1週前は全体時計が遅かったが、2、3週前はウッド5F67秒台、1F11秒台を出しており、仕上がりは進んでいる。POGお馴染みの血統だが、兄姉4頭(全てセレクトセールで1億円以上・税込)にオープン経験馬はなし。そろそろ当たりを期待したいところだ。

フェブランシェ(牝、リアルスティール×マイティースルー、美浦・黒岩厩舎)
母は4勝。半姉パッシングスルー(紫苑S勝ち馬)、スルーセブンシーズ(紫苑S2着)、半兄シェダル(4勝)。調教はウッド5F67秒8-11秒7。これで3週連続上りは11秒7でまとめており、デビューへ向けきっちりと調整が進んでいる。鞍上は石川騎手。

メテオールライト(牝、リオンディーズ×ウインミーティア、美浦・萩原厩舎)
母は3勝。いとこに、先日の東京マイルの新馬戦を3F33秒0の末脚で勝利したモリアーナがいる。調教はウッドも挟んでいるが、基本はポリトラック。1週前は終い重点で11秒台後半の時計が出ている。

ホウオウジュビリー(牝、リアルスティール×レトⅡ、栗東・音無厩舎)
おばライトシフト(GⅠイギリスオークス勝ち馬)。同厩の新馬フラッシングレートと2週連続で併せ馬。1週前はCW5F67秒1-11秒4で併入している。鞍上は戸崎騎手。

●福島芝1200m

ペースセッティング(牡、Showcasing×Jet Setting、栗東・安田隆厩舎)
母はGⅠアイルランド1000ギニー勝ち馬。速め1本目から坂路で52秒4-12秒6の好時計をマーク。1週前のCWも5F68秒2-11秒1で、プロキオンSに出走したメイショウズマサを追走し、僅かに遅れたものの手応えは余裕あり。これで1F11秒1なら文句なしの内容だ。レースへ行って、しっかり折り合えれば好戦必至。鞍上は三浦騎手。

●小倉芝2000m

ネアセリーニ(牡、ハーツクライ×スウィートリーズン、栗東・高野厩舎)
半兄ディアスティマ(現5勝、京成杯3着)。「大柄で見栄えのする好馬体。稽古は加減気味だが、上がり重点でも迫力満点。兄同様に中長距離向きは間違いなさそうで、クラシック路線に乗せたい」と記者の話。5月の段階でも坂路調教で抜群の動きを披露していたが、放牧に出して再入厩後も順調で、1週前は坂路54秒3-11秒7。終い重点とはいえ、坂路で11秒7は出色の時計だ。ただDDSPの症状があるようで、レースへ行って影響が出ないことを願いたい。鞍上は松山騎手。

マテンロウプラウド(牡、ドゥラメンテ×ウィズアミッション、栗東・松永幹厩舎)
母は2勝。2週前の坂路で52秒3-12秒2の好時計。1週前はCW5F66秒9-11秒8を出している。マテンロウオリオン、マテンロウレオなど3歳世代で活躍が目立ったマテンロウ軍団(寺田千代乃氏)。2歳世代は、本馬からスタートだ。鞍上は横山典騎手。

●函館芝1800m

キングズレイン(牡、ルーラーシップ×タッチングスピーチ、美浦・手塚厩舎)
母はローズS勝ち馬、おじサトノルークス(菊花賞2着)。「胴の幅があり、血統通り芝の中距離向きを思わせる。スピードや一瞬の切れで勝負するタイプではなく、スタミナ豊富なステイヤー型か。函館の洋芝も合うイメージ」と記者の話。時計は函館に入ってから出しており、全体時計は遅めだが、終い1Fは12秒台。時計の出にくい函館ウッドなら悪くはない。鞍上・横山武史騎手の評価も高いようなので、レースが楽しみである。

ヒラリ(牝、モーリス×フローラルカーヴ、栗東・武幸厩舎)
母は1勝馬だが、桜花賞に出走。おばエクセラントカーヴ(京成杯AH勝ち馬)。千葉サラブレッドセール最高価格(6424万円・税込)で藤田晋氏が購入している。調教は函館芝で好時計をマークし、古馬1勝クラスに先着と上々の動きを披露している。鞍上は武豊騎手。

◆新規入厩

ウィンターダフネ(牝、ブラックタイド×ウィンターコスモス、美浦・国枝厩舎)
半兄アイスバブル(4勝、重賞2着2回)、グリュイエール(4勝、エプソムC3着)

トレチーメ(牡、モーリス×ポップコーンジャズ、栗東・中内田厩舎)
半兄ラブリーデイ(天皇賞・秋、宝塚記念勝ち馬)、ボッケリーニ(重賞2勝)